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学校長メッセージ

2026.04.08

令和八年度 近大泉州高等学校 第54回入学式 式辞

式辞

春爛漫の今日、校庭の桜は満開となり、まるで皆さんの門出を祝福するかのように咲き誇っています。

本日、この佳き日に、保護者の皆様、ご来賓の皆様、多くの関係者の皆様のご臨席を賜り、「学校法人泉州学園 近畿大学泉州高等学校 第五十四回入学式」を挙行できますことを誠にうれしく思います。

新しい制服に身を包まれた新入生の皆さん、

ご入学おめでとうございます。

本日、めでたく、入学許可を与えられました新入生が、共に顔を合わせ、希望に満ちた笑顔でこの入学式を迎えていることを大変喜ばしく思います。これから高校生活を送るうえで、お互いに尊重し、支え合い、切磋琢磨しながら、学業とクラブ等の課外活動の両面において、研鑽に努め、明るく、楽しく、夢を抱くことのできるアカデミックな校風を皆さんの手で創り上げてください。

また、この日を待ち望み、お子様方の成長を支えてこられた保護者、ご家族の皆様方に、心からのお祝いの言葉を申し上げます。

本日は、ご入学、誠におめでとうございます。

本校は一九七三年、創立者・佐佐木勇蔵先生が提唱された「経済と教育は両輪の如く」との理念の基に創設されました。二〇〇九年には近畿大学との教育連携を礎に現在の校名となり、高大接続を通して「自ら考え、課題を解決する力」を育む教育を実践してまいりました。

創設以来、「誠実」「礼節」「友愛」の校訓を礎に、世の中の一隅を照らし、次世代を担う人材の育成に邁進しています。これまで本校を巣立った多くの卒業生は、さまざまな分野で活躍し、社会に貢献してくれています。今日から皆さんは、その歴史に新たな一ページを刻む存在となります。

新入生の皆さんには、今日という入学式の日を迎えることができたのは、自分自身の努力はもちろんのこと、保護者、ご家族の皆様をはじめ、多くの方々の支えがあったからこそ、であるということを、心に留めておいてほしいと思います。皆様の温かいご支援に対し、心から感謝の気持ちを表してください。真心を込めて「ありがとう」という言葉を、何度も伝えてください。そして、健康で、人に迷惑をかけず、楽しい高校生活を送ることで、そのご恩に報いてください。

本日の入学式は、中学校生活とは大きく異なる「大人への入り口」に立つ、大切な節目の一日であり、未来に向かって心の準備をしなければならない特別な日でもあります。

高校三年間は、単なる通過点ではありません。それは、自分という人間を形づくる、かけがえのない時間です。これまでの義務教育では、多くの大人が皆さんを導いてくれました。しかし、「義務」という冠の取れた高校生活では、自ら考え、自ら選び、自ら決断する日々が始まります。皆さんの目の前に広がる幸せの道は、一本の道ではありません。無数の可能性があります。どの道を歩むのか。どんな自分になりたいのか。その答えを出すのは、ほかの誰でもなく、「皆さん自身の心」です。自由とは、責任を引き受ける勇気のことです。選んだ道を、自分の足で歩み続ける覚悟のことです。何事も、人に頼るのではなく、自立することが求められる点が、中学校時代との大きな違いです。

さて、社会に目を向けますと、今、世界が、そして日本が、大きく変わろうとしています。

デジタル技術とAIの進化により、社会は一気に情報化が進み、多国籍化が加速しました。いわゆるグローバル化時代の到来です。今は、この流れがさらに進み、一人ひとりの尊い個性が尊重される多様性、すなわち「ダイバーシティ」の社会を迎えています。こうした中、「ICT」を駆使した超情報化社会「Society 5.0」が提唱され、AIが人間の知能を超えるとされる「シンギュラリティ」の到来も、現実味を帯びてきました。

けれども、どれほど技術が進歩しても、変わらないものがあります。それは、「人が人を思いやる心、困難に立ち向かう勇気、新しい価値を生み出そうとする情熱です。」この三年間で、皆さんに身につけてほしいのは、まさにその力です。

式辞にあたり、これから高い目標を抱いて、人生の基盤作りとなる高校生活を送る新入生の皆様に、心に留めていただきたい三つのことを、話しておきたいと思います。

第一に、「三年間の学びを通して『未見の我』を発見する」ということです。

新入生の皆さんには、一人ひとりに個性があり、それぞれ異なる能力を持ち、誰もが、まだ気づいていない大きな可能性を秘めています。「挑戦したとき、壁にぶつかったとき、悔し涙を流したとき」の瞬間にこそ、新しい自分の姿が見えてきます。学びとは、知識を増やすこと以上に、自分を知る旅です。努力の積み重ねの先で、「こんな自分がいたのか」と驚く日が必ず来ます。どうか、自分の可能性を小さく見積もらないでください。これからの三年間の高校生活の中には、本気で取り組んだ人だけしか出会えない自分がいます。二度と戻ることのない大切な青春を謳歌するとともに、その可能性に精一杯挑戦し、自分の良さや新たな才能、そして「未見の我」を発見してください。

第二に、素直で、思いやりのある心を培う」ということです。

高校時代は、人生の中でも特に大きく成長できる時期であり、この時期に身に付けた力は一生の宝となります。また、学校という学び舎は、さまざまな人と関わる中で、「社会における自分の在り方」を学ぶ場所でもあります。時には、意見が違うこともあるでしょう。ぶつかることもあるでしょう。しかし、相手の立場に立って考え、行動し、互いを尊重し、協力し合うことによって、多くのことを学び、人として成長することができるのです。その力を育む根底にあるのが、まさしく「思いやりの心」です。

人は誰しも尊い特性や個性を持っています。学校生活においては、皆さん一人ひとりが、かけがえのない存在であり、同時に、周囲の仲間もまた、世界に一人しかいない大切な存在です。

高校三年間の学びを通して、皆さんが「春風のような温かな心」で人に接し、「北風のような、やや厳しい心」で自分自身を見つめ直すことができる人に成長することを心より願っています。

第三に、「時の流れを大切にし、約束を守る」ということです。

私たちは時間について、時として不平を口にすることがあります。しかし、不平等に思えることの多いこの世の中において、最も平等なのが時間の流れです。一日の長さは、世界中どこでも同じであり、老いも若きも、天才も凡人も、富める人も貧しい人も、誰に対しても等しく与えられています。時間が早く感じられたり、遅く感じられたりするのは、時間そのものの問題ではなく、それをどのように受け止め、どのように使うかという自分自身の「心の有り様」によるものです。

同じ一日でも、未来を変える一日にすることも、何も残らない一日にすることもできます。三年という時間は、長いようで、驚くほど短い。気づけば、今日という日は二度と戻りません。どうか、一日一日を大切に。約束を守り、自分との約束も守ることができる人であってください。

是非、「未見の我」に気付き、「思いやりの心」を育みながら、「時間」を大切にして、充実した高校生活を送ってください。

今日、近畿大学泉州高等学校は、心豊かに成長してくれる新入生の皆さんを迎えることができました。高校三年間は、長い人生から見れば、ほんのひと時かもしれませんが、その後の生き方を左右する、極めて重要な期間です。

何事にも全力で取り組み、多くの経験を積んでください。楽しいことも、悔しいこともあるでしょう。本校でのさまざまな経験を通して、将来、大人になったときに、「自分の人生の原点は、近畿大学泉州高等学校にある」と胸を張って言えるような日々を過ごしてほしいと願っています。

さあ、新たな「夢舞台」は整い、未知のステージの幕が上がりました。この舞台で、皆さんがどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか、真っ白なキャンバスにどのような未来を描いてくれるのか、今から楽しみでなりません。

結びに、保護者の皆様におかれましては、本校の教育活動に一層のご理解とご協力を賜り、ともにお子様の成長を支えていただきますようお願い申し上げます。

本日の入学式が無事挙行できますことに感謝申し上げるとともに、新入生の皆さん、保護者、ご家族の皆様、ご来賓をはじめ、すべての皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げ、式辞といたします。

 

令和八年四月四日

         近畿大学泉州高等学校 校長 堀川 義博

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