学校長あいさつ

一歩先を求める
心豊かな人物の育成に邁進します

校長 堀川義博

本校は1973年に泉州銀行頭取を務めていた創立者である佐佐木勇蔵先生が心に抱いた「経済と教育は両輪の如く」の思いを具現化するために、自然に恵まれた神於山(こうのやま)のふもとに学校法人泉州学園、泉州高等学校として創設されました。

2008年に近畿大学と「21世紀教育連携パートナーシップ協定」を締結して、2009年には校名を近畿大学泉州高等学校に改名いたしました。こうした高大連携を通して、大学の多様な知的財産を活用し、生徒たちの「自ら考える力」「問題解決能力」「グローバルな視点と能力」を引き出す教育環境を提供してきました。

本校は創設以来「国際性の尊重」「体育の増進」「情操教育の推進」を教育の三本柱として、世の中の一隅を照らし、次世代を背負う人物の育成に邁進しています。また、「誠実」「礼節」「友愛」の校訓は時代がどの様に変わろうが、ゆるぎのない確固たる普遍の真理で、人生の道しるべ、羅針盤であると確信しています。これまで、この教育理念の下で巣立った多くの卒業生の方々は、様々な分野で活躍し、社会貢献の一助となっている学校でもあります。

さて、これからはグローバル化がますます進展し、一人ひとりの尊い個性が尊重される多様化、ダイバーシティの社会を迎えます。この激しく変化する社会を円滑に推し進めるため、時代は「ICT」を駆使しした超情報化時代、「Society5.0」へと転換しています。
 このような背景の中で、現代社会では、グローバルな視点と知的創造力によって、人類の持続可能な発展に繋がる新しい発見や技術等を生み出すことのできる人が求められています。今後の社会で必要とされる人は、これまでの固定概念が働き方の基盤になっていた「マニュアル型人間」ではなく、「時代や社会環境の移り変わりに即応し主体的に様々な人々と協働できる人間」へと変化しています。

加えて、日本の教育界も教育の変革に乗り出し、文部科学省は従来の知識偏重型教育から21世紀型教育・「対話的な深い学び」の実践を提唱しています。その内容は知識・技能、いわゆる「読み、書き、そろばん」に加えて、思考力・判断力・表現力を育み、あらゆることに主体性を持って、様々な人々と協働して学ぶ態度を身につけることであるとされるのです。今後、高い評価を受けるのは、ただひたすら高い偏差値を求めるのでなく、様々な人々と協力しながら、主体性を持って人生を切り拓いていく力、どんな状況でも自分で考えて問題を解決する人間力なのです。

21世紀は政治、経済はもとより教育環境も不透明で激動する時代です。人生は山あり谷ありの連続です。しかし、どの様な困難に陥っても、人生を歩む上での心の拠り所となる建学の精神を礎にして、生徒一人ひとりの尊い個性を大切に、一歩先を求めようとする心豊かな人物の育成に邁進してまいります。

校長 堀川 義博