NEWS

学校長メッセージ

2025.08.22

二学期始業式

今日は大切な第二学期の始業式です。

楽しみにしていた夏休みも、あっという間に終わってしまいました。

まず初めに、夏休みが終わり、皆さんが元気に登校し、こうして、互いに顔を合わせることができ、夢と希望に溢れる第二学期を迎えることができましたことを大変うれしく思い、心より神仏のご加護に感謝したいと思います。

あなた方にとって、どのような夏休みだったでしょうか。充実した長期休暇、夏休みを過ごすことが出来たでしょうか。多くの人は、楽しい家庭生活を送り、家庭学習も順調に進めることができたと思います。しかし、中には貧しい心、怠惰な心が芽生えて悔いの残る夏休みを過ごした人もいるでしょう。このことについては、深く反省をする必要があります。やはり、充実した休みを過ごすことができたか否かは「心の有り様」ではなかったでしょうか。

始業式は心をアップデートし、気持ちを切り替えるきっかけとなる大切な日です。長い夏休みが終わり、一つの区切りができたと思います。いつまでも休み気分に浸ることのないように、心新たにして二学期に向け、気を引き締めて学習に、クラブに励んでください。

さて、二学期は一年の中で一番爽やかな気候に恵まれ、努力の成果が表れる時期で、「読書の秋」「スポーツの秋」「芸術の秋」などと言われるように、学習や運動、スポーツに打ち込める絶好の季節です。本校も文化祭、二年生のハワイ修学旅行など様々な行事を予定しています。また、二年生、三年生は学習合宿行事が予定されています。それぞれの行事の目的を十分に理解し、最高のパフォーマンスをして、黄金に輝く稲穂のごとく、真の人間力、豊かな心を身につけてください。成果ある行事にするためには、互いに対等の立場で、同じ目線で語り合い、相手を思いやり、助け合い、協力することが何よりも大切です。あってはならないことは、これらの行事を通して、相手を思いやる気持ちに欠け、お互いの気持ちが離れてしまうことです。ましてやいじめ行為が生じることのないようにしてください。

学校とは別名、学び舎です。学び舎で何を学ぶか、一つは、しっかり勉強して高い教養を身に付けることと同時に集団生活の中で豊かな魂、フレームの大きな心を育むことです。

今日は二学期の始業式に当たって、「勉強とは何のためにするのか」についてお話をしておきたいと思います。

「人はなぜ勉強するのか、なぜ、しなければならないのか」。これは人として人生を送るうえで常に私たちの心に存在する切実な問題であり、永遠のテーマです。

これに対して、ややもすると、立身出世のため、自分自身だけの幸せのため、ただひたすら高い偏差値を求めて勉強するとする考え方があります。しかし、結果的に「今だけ、ここだけ、私だけ、選んで、嫌って、切り捨てる」の心が芽生えて、物事を自分中心に見る狭い考え方で日常生活を送ることになりかねないことが多いのです。様々な人々に嫌な思いをもたらし、迷惑を掛けていても気づかない。このような生き方は真の意味で幸せな生き方であると言えるでしょうか。

この問題について一つの明かりを示してくれる考え方があります。私たち一人ひとりには他の人にはない独特の尊い持ち味、個性が与えられています。尊いというのは他の人より優れているとか劣っているとかの優劣の問題ではありません。個性があるそのこと自体がかけがえのない尊さなのです。このような他の人にはない尊い持ち味を見つけ出し、それを一〇〇パーセント発揮して、自己実現の喜びを味わう人生こそが幸せな人生であると考えられています。全ての人々に平等に与えられている尊い「持ち味」「個性」を見つけ出すこと、未見の我に気付くことが、まさしく「勉強」であるとされています。その第一歩は学校での各教科の学習です。日々の授業にしっかり耳を傾け、全力で学習に取り組み、自分の得意分野、関心のある範疇に気付くことです。そして、自分の持ち味をさらに高める努力を続け、家庭や学校を始めとする社会の集団の中で、持ち味を発揮しつつ「公のために何ができるか」ということを追求することも大切な勉強です。

「勉強は何のためにするのか」と尋ねられたら、平たく言えば、自分自身を高めることによって、人のお役に立てるために勉強すると言えると思います。自分のしていることが自分のためになり、それが、即、相手、周りの人々のためになり、相手、周り人々に喜びや幸せを感じていただければ、自分の幸せにも繋がると確信しています。「生きがいのある人生」とは、生涯をかけて身に付けた力を他の人々や周囲に喜びを広げていけるようになった時に実現するものであると思います。そのためには日々の勉強、学校での授業の在り方がこの上もなく大切です。先生の話に耳を傾けるという一歩から勉強が始まります。勉強することは生徒であるあなた方にとっては義務であると感じ取ってください。

今、あなた方は保護者の方々の庇護を受けて何の不自由もなく学校生活を送っています。しかし、いつまでも、一生、ご保護者の方々に頼ることはできません。いずれあなた方が保護者の方々を世話する時がやってくるでしょう。こういう意味で最終的に頼ることができるのは自分の努力で得た智慧、人間力であると思います。ゆえに、真の人間力を身につけるため改めて日々の授業を大切にしてください。

中学生、高校生は青春の真只中、二度と戻ることのない大切な時期です。肉体的にも、精神的にも、一番成長し、反面、最も環境に影響を受ける時期でもあります。ひとり一人、自分なりの悩みを抱え、社会や世の中のことに疑問を感じることがあるかもしれません。しかし、今、目の前にあること、今、すぐに出来ること、やるべきことに真剣に取り組むことはとても大切なことであると思います。

一学期において、学習面、生活面共にうまくいかなかった人は、この二学期を節目に「人と過去は変えることはできないが、自分と未来は変えることができる」という気持ちを持っていつでも夢を、一歩先への精神で頑張ってください。

ここで宗教詩人の坂村真民氏の詩を紹介したいと思います。

それは「本気」と題する詩です。朗読します。

「本気」

 本気になると

 世界が変わってくる

 自分が変わってくる

 変わってこなかったら

 まだ本気になっていない証拠だ

本気な恋

本気な仕事

ああ

人間一度はこいつを

つかまないことには

どうか、「一歩先へ、いつでも夢を」の精神で、明日に希望を抱いて進んでください。

第二学期は極めて大切な学期で、学習については最も実力が付く期間ですです。この学期でどこまで計画的に努力するかが、今後の成績の進捗に大きく影響を与えることは明白です。特に三年生はいよいよ進路決定をする勝負の時を迎えます。精一杯頑張ってください。希望通りのステージに進み、あなた方ひとり一人が幸せになり、光り輝くことが後輩への夢になり、学校全体への活力につながるでしょう。私達も全力を挙げて支援したいと思います。

また、一年生、二年生の皆さんは、それぞれ自分の進路を考え、一人ひとりが将来に向けて夢を抱いていることと思います。それぞれが抱いた目標、進路、夢を実現しようと思えば、それに見合う努力をすることが、絶対条件です。努力なしでは何の成果も生まれることはありません。これは自明の真理です。

この学期が充実したものになるよう、。自分自身ために、クラスのために、近畿大学泉州高等学校のために、一人ひとりが惜しまず最大限の努力をしてください。みんなで楽しい二学期にしましょう。

以上で話を終わります。

NEWS一覧に戻る

カテゴリ一